部活動の問題の解決とその先に待つもの1 – 部活による教員の多忙が問題なの? –

部活動の問題を解決したら何が解決するの?

昨今、部活動がブラックと扱われて久しい(久しくも無いか)が、ブラックと言われる状況を解消し、そもそも解決すべき問題は何なのか?問題が複合的になりすぎていて良く分からない。

本質的な問題の解決策として部活動の改善がベストなのか?ちょっと考えてみたいと思う。

今回は以下の2点を解決すべき問題と定義して考えてみたいと思う。

1.部活による教員の多忙が問題

2.全員顧問制度(法制度)が問題

 

部活による教員の多忙が問題なの?

OECDの調査にもあるように日本の教員の勤務時間は世界一となっている。

 日本の教員の1週間当たりの勤務時間は参加国最長(日本53.9時間 、参加国平均38.3時間)

OECD国際教員指導環境調査(TALIS2013) のポイント – 文部科学省

これは客観的事実である。では、内訳はどうなっているだろう。

このうち、授業時間は参加国平均と同程度である一方、課外活動(スポーツ・文化活動)の指導 時間が特に長い(日本7.7時間、参加国平均2.1時間)

ほか、事務業務(日本5.5時間、参加国平 均2.9時間)、授業の計画・準備に使った時間(日本8.7時間、参加国平均7.1時間)等も長い。

この課外活動の部分がいわゆる部活動に当たる。参加国平均の4倍近い数値だ。

しかしながら、資料内の下記の図に注目して欲しい。1番目立った乖離があるのが課外活動(部活動)の部分であるが、その他の各業務もほぼ全ての時間で平均を上回っている事になる。実に部活動以外の部分で合計8時間ほど上回っていることになる。部活動の平均値との差異は5.6時間のため、それより多い時間となっている。

もしこの8時間を軽減することが出来れば部活動を削減するよりインパクトがあるのでは無いか?とも考えられる。もちろん合わせて部活動も削減すればより平均値に近づく事は間違いない。(平均値が適正かという議論は別に存在するとは思うが。)

一旦結論

第一に教員の多忙自体は問題であり、これは改善すべき問題であることは間違いない事実かと思う。

ただ、その主たる原因が部活動では無い可能性があるというのが1つの帰結でもある。部活動以外でも改善の余地は十分にありそうだ。

とはいえ、平均値というのはあくまでも数字上だし、自分自身部活動をやってきた経験から多くの先生を見てきた中で公私のバランスを崩して指導されている先生方はやはり多く存在するし、部活動の比重は重い。(顧問の自殺から部活離婚なんて言葉もある。強豪校に多かったり・・・)

松野博一文部科学大臣記者会見録(平成29年1月6日)

上記の会見にもあるように部活自体の教員の負荷は高く、解決すべき社会問題であることは間違いない。今後解決に向けて部活動指導員の拡充など様々な施策がが図られていくだろう。

解決した先には?

さて、仮定として実際に環境が改善されて労働時間が短縮されたとしよう。

この先のアクションは2つに分かれるかと思う。

1.労働過多だったので、労働環境が改善した、適正化した。

2.忙しかったから出来なかった(本当はやりたかった、本当はすべき)、としていたものに着手出来る

第一に、単純に先生が働きすぎてたのが楽になったね適正化したね、というのは至極当然で全然アリなので、それはそれでとても良いと思う。

しかしながらそれだけでは終わらないような気がしていて、2.の動きになっていくのでは無いかと思われる。

勉強の成果がより求められるのでは?

学生の本分は勉強であり、部活動では無いという意見もある。(ここは何が正解かは分からない)少なくとも部活動以外のものにフォーカスが当たるのでは無いか、それが自然な流れとして勉強になることは十分に有り得ると思われる。

この流れから推測されるのは今まで以上に勉強の成果が求められるのでは?と言うこと。大学受験においてはセンター試験廃止の方向で、新しい学力の指標が求められてくる中、この流れと合致して何が起こるのだろうか。

そもそも集団学級20−40人程度の学級集団に対しては均一な学習指導しかできず個別特化した授業は出来ない、ないし非常に難しい。

その点を補うのが外部の民間教育機関であり、学習塾にも個別・集団と種類は分かれているが、基本的には学校でカバーできない個別化した指導は民間が担っている認識だ。

しかし、こと学習ということにおいては本来の教育機関としての学校が担うべき範囲とも考えられるし、民間が担っていた機能の一部が学校に戻っていくのでは無いかという事が考えられる。

そうなるかどうかは甚だ疑問が残るが、そのような流れになった時に部活動が問題だ!として改善を求めていた方々にとって望むべき方向性になっているのだろうか。

部活動の問題は解決したけど、思てたんと違ーう!という事になりはしないだろうか。そうなるとすると解決すべき問題は別の所にあるように思う。

個人的に願うこと

上記のような問題の解決と期待した結果の乖離という現象は生まれるのかも知れないがそれぞれが段階的に本来的な機能に立ち返っていくと想定して将来像を考えてみたい。

ざっくり言うと学習塾・予備校の市場規模は約1兆円と言われている。(矢野研

少子化が声高に叫ばれ一般的には市場は縮小傾向にあると言われるが、実態は大いに疑問。2013年から市場規模自体は右肩上がりに伸びているし、個人的な数字の感覚としては塾・予備校に来る層は各年代の受験人数に対して一定であり、今も昔もあんま変わってない。仮に人数が減ったとしてもかける単価も増えてるので総額には影響無いのでは?と思っている。

で、話が逸れたが、個人的に願うこととしては部活動の問題が解決し、学校が本来の機能を取り戻すことで民間が担っていた塾・予備校の市場がごっそり空く、と言うこと。

そしてその市場が地域のスポーツクラブや音楽教室などいわゆる部活の代替手段として機能する機関の市場と入れ替わること。これが実現できれば大きなパラダイムシフトになるのではと考えている。

現状:学校では勉強と部活、外部民間機関(塾・予備校)で補完

将来:学校では勉強、部活は外部民間機関

こうなると、指導者のポストが大幅に増えることになるので、アスリートのセカンドキャリア、アーティスト・ミュージシャン、その他の様々な今まで日の目を見なかった才能の受け入れ先になるのではないかと期待している。

こんな社会が到来したら理想だなーと思っています。

と、ここまででかなり書いたことに気づき、眠いし寝る。

2まで全然たどり着けないからまた後日書く。

部活動の問題の解決とその先に待つもの2 – 全員顧問制度(法制度)が問題なの? – へ続く

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