TOKYO STARTUP GATEWAYのファイナル観戦記

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先日行ってきた、TOKYO STARTUP GATEWAYの観戦記をまとめてみようと思う。

構成はこんな感じ

・パネルディスカッション

・コンテスト

・パネルディスカッション(審査待ち)

・表彰

・交流会

実は今まで、こうしたイベントを避けていた所がありました。本当に不毛だと思うのは異業種交流会で名刺交換だけして何の意味も無い名刺だけが増えていく、みたいな事は嫌だったから。

自分も結構動く方なんで、こういうのに参加とかしがちなんですが、必要なものを見極める、というつもりであんまり闇雲に参加しないようにしていました。

なので、今回はLINEの森川社長がいるって事でその1点だけを狙って参加したのが正直な所でした。

結果、今回のイベントは非常に良く、新たな刺激をもらえる事となったのが今回の収穫でした。後述は全部敬称略。

 

パネルディスカッション(VC村口 和孝、イデア橋本 雅治、フローレンス駒崎 弘樹)

色々とあった中で面白かったのは、村口さんの日本の教育というのは組織人になるための訓練を50年やってきたという部分。

正にその通りだな、と。昭和の初めは何も無かったので、誰しもが起業家にならざるを得なかった。その後、終身雇用が生まれ・・・という流れ。

いわゆるジョブシーカーが現代の大多数。ジョブメーカーにならないといけない、と。

 

コンテスト

勝手に批評をしていきたいと思います。

Runtrip 大森 英一郎

一発目。なんかこう、熱意にあふれる起業家みたいなのを想像してたから、意外にさくっとプレゼンに入るんだな、と感じた。

押し、説得力、表現力みたいなものもこういう場では必要だなと感じさせられた。

旅行で旅先でランニング。ローカルしか知らないようなランニングコースを発掘し、そこを資源にしよう、と。

ランニングコースの検索と宿の予約。施設利用でのコミッションを取るモデルか。

 

VCから早速モデルに対して質問が入った。逆に言うと百戦錬磨のVCが理解しにくいモデル、もしくは説明という事だったとも言える。

ここも考えさせられた。

あんまりピンと来なかった。

 

フィリピン流通サービス 木部寿子

フィリピンで多く広まっている小売店サリサリストア。結局価格がスーパーより高くなっている現状を是正しようというビジネス。

フィリピンでやる必要性は何なのかな?と感じた。途上国だからこそ、なのかな。

利ざやの問題なんだけど、なんかうまく説明が思いつかない。

電力需要予測 陳浩

今度導入される電力のスマートメーターを通じて、自分の家庭の電力の需要予測と、電力会社をマッチング、最もコストを抑えられる契約に自動で切り替えるというビジネスモデル。

この需要予測のアルゴリズムがすごいらしい。精度が高いのかな?

個人的にはこれは非常に面白いと思ってます。顧客にとってはプラスしかなく、自動で最安値になる訳で。

携帯で考えれば簡単で、この時間帯の通信料はdocomoが安いので、この時間帯はSoftbankで、と自動で契約を切り替えられるということ。多分、自分としてはそう理解した。

となると、電力会社側は契約がコロコロ変わって煩雑化するし、恐らく絶対に反対するだろう。法整備も必要そう。

契約スイッチングと需要予測のアルゴリズムより、電力会社側の、集金とか料金計上の仕組みが難しくなりそうなので、そっちをクリアしたら実現しそう。

 

nutte 伊藤悠平

縫製業をアウトソーシングする、と。

これは誤解なきようにしていただきたいが、若干発音に難があり、プレゼン向きでなかった。

人間と言うのは生理的反応という要素も大きいので、ここで印象のマイナスを受けるのももったいないことだと勉強になった。

ただ、内容自体は面白くて個人的には一番ビジネスになるのかな、とも感じた。

多分肝は一般ユーザーから上がってきたデザインを型紙にする部分。このコストがクリアできれば実現しそう。

型紙を縫製職人さんに渡して作ってもらうことは大して難しく無く、結局デザインを固める所をnutte側で引き受けるので、無限のデザインになる訳でここが成り立つのか。

自動化しようとすればするほど画一的なデザインに近づくとは思うけど。

ここは見ものなんでしょう。

空飛ぶ車 中村翼

構想はすごい!夢がある。でも落ちたら死ぬやん、と突っ込まれていた。

安全性、法整備ともに課題は多いけど、こういう一見無謀のようなスケールのビジネスにはどんどん挑戦して欲しい。

やっぱりすごいのは、思い描くのは誰でも出来るけど、試作機を作ったりするところまで持っていっている所。素晴らしいと思う。

今後の展開がどうなるかはもちろん分からないけど、将来の技術。

 

E-CAT 嘉数 正人

人懐っこく、プレゼンうまい。狙ったかどうかは別にいい結果となり会場を引き込んだ。

ねこ(一輪車)を電動化するキット。将来ジャイロとかつけてバランスもとるらしい。

ただ、ビジネスとしてスケールするか?とか色々とあると思うけど、そういう細かい事は抜きにしてこれからの人だと思った。

ただ、残念だったのは大学は卒業します!という部分。彼なら問題無さそうだが、リスクテイカーに成り切れない。保険を残している。

大学卒業に意味なんて無いから、こいつ面白いな、というおじさんにお金出してもらって挑戦してみて欲しいなー

そしてそういう文化がもっともっと広まって欲しい。

 

アフリメディコ 町井 恵理

アフリカに富山の置き薬方式を導入する、と。

世界の世話より日本の事を、何て言う論調もあるけど、日本が食うに困らない体制になったからこそこういう事を出来る、やろうと思う人が増えた訳で。

どんどん活躍して欲しい。

個人的には今回ビジネス面ばかり見ていたので、あまり魅力を感じなかったが・・・また後述します。

Leadvise 上田 涼平

非常に中性的な雰囲気のふわっとした青年で、これまたこういキャラの人が自分のビジネスを、というのは面白いなーと思った。

10分1,000円でオンラインのプロフェッショナル版知恵袋。Yahoo知恵袋にプロが答えてくれる、ということ。

これ、あっとコーチの技術者版、みたいな所があったので、モデルとかベンチマークさせてもらいたい。

 

過去の対応動画を有料公開する、何て言うモデルも。確かに過去の有益なやりとりを公開出来れば自動化出来る部分がある。

同じような質問にはそれで対応できる。

IT技術者の公然の副業として認められるようになったら面白いなーと。

 

マンガレッスン パルミー 伊藤 貴広

マンガの描き方オンライン動画レッスン。

これは自分の感覚からもほぼ確実にビジネスになるので、時間の問題で有力なサービスになっている気がする。

資金調達とかなんですかね、問題は。

 

マグナス式風力発電 清水 敦史

マグナス式風力発電で台風を電気エネルギーに変える、と。

まあ何と言うか非常にナルシスト的プレゼンというか、プレゼン手法を意識してやられていたのだろう。

ただ、どうしても全能感みたいなのが漂ってしまって、ともするとカリスマ性とか必要なのかも知れないけど、惹きつけられる人とそうでない人。

応援しよう、と思えるタイプではあまり無かったかも知れない。これまた勉強になった。愛嬌も必要だと。人間味かな。

実用化すれば世界の風力発電を変えるポテンシャルはあるんでしょう、きっと。

 

パネルディスカッション(freee佐々木 大輔、READYFOR 米良 はるか)

面白かったのは、好きな事をしたいと考える人は多いが、それが見つかる事は少ない、と。

自分が何かだったら何が得意か?何が活かせるか?それでもって最も社会貢献出来るのか

問題解決ベースで、何をやりたいか、ではなく自分なら何が出来るか?こういう発想からしていく方が何かが見つかる、と。

結局人間の好きな方向性ってスポーツだったりとか実は結構絞られている。あんまりユニークではない。

ただ、自分の経験・生活環境からミックスして考えるとそれはユニークになる。それを武器に自分だったら何が出来るか?を考える。

このアプローチは新鮮だった。良く将来の相談を受けたりするが、結局これで全て解決する。

この場合、必ずしも、やりたいこと=自分が力を発揮できるもの、では無くなるが、恐らくだが、自分の力を発揮できる場所って楽しいと思う。

もしくは楽しくなってくるのではないか。そう思う。

結果発表・表彰

それで初めて見たパネリストのある人の印象ですが、非常に賢いな、とは思ったが無茶苦茶ナルシスト的な、自己陶酔的な部分が多分にあった。

カリスマ性っていうのはここまで必要なのかも知れないけど、賛否が分かれそうな感じだった。言葉の端々にもそういう事が感じられて。

ただ、事実、物事を大きく動かしている事は事実なので、見習うとともに、反面教師として自分なりのスタイルを作ろう、とも思った。

 

で、自分はnutteが一番かと思って考えていた。実現可能なビジネスの観点と、やっぱり大きなビジョン、というものも評価されるんだ、と感じた。

オーディエンス賞はE-CAT 嘉数 正人

審査員が選ぶ優秀賞は再びE-CAT 嘉数 正人、それと空飛ぶ車 中村翼

最優秀賞はアフリメディコ 町井 恵理

志の高さや、グローバル、という観点で選ばれたようだ。自分とは違う見方で面白かった。実用的なビジネスになる、という観点だけじゃないんですよね、やっぱり。

ビジョンの高さ、ボランティアにも近いくらいの気高さ。可能性。勉強になりました。

 

余談

実はプレゼン資料でも持ってLINEの森川社長に突撃しようと思ってたんだけど、結局何も用意しないまま当日臨んでしまった。

どこかで話せるチャンスは無いものかと思っていたが、結構ラフに会場にいらしたので、いくらでもそれがあった・・・

にも関わらず何も持っていないから行かなかった・・・久々の後悔・・・へたれた・・・

いつも準備悪く闇雲に突っ込むだけしか能が無い所があるので、逆に良かった、と捉えておこう。

まあでも然るべきタイミングで然るべき事が起こるので、これからはいつでも準備万端にしておくようにしよう。

 

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